障害福祉サービス事業の申請
平成18年度に施行された障害者自立支援法を根拠とした、障害のある方に福祉サービスを提供する諸事業を「障害福祉サービス」といいます。平成25年度からは障害者総合支援法に改正され、制度の改革が行われました。今後、平成26年度までに様々な制度変更が行われる予定になっています。
障害福祉サービス事業は、障害のある方へのケアを行うことで公費が給付される仕組みになっており、それをもとに事業所の経営を行います。複雑な制度ですので、福祉に関して経験がなければ、参入することは難しいでしょう。しかし、障害のある方が「よりよく生きる」サポートをすることは、やりがいのある仕事だと思います。
障害福祉サービス事業開始の要件
- 法人であること（株式会社等でも可能）
- 事業の種別に応じ、施設管理者・サービス管理責任者等を置くこと（福祉のベテランが就任できる）
- 事業の種別に応じ、利用者に対する職員の配置基準を満たすこと
- 事業の種別に応じ、使用する施設の設置基準を満たすこと
障害福祉サービス事業の種類
- 居宅介護：利用者宅を訪問して身体介護や家事援助を行うもの
- 重度訪問介護：重度の障害がある方に対し、総合的な生活介護を行うもの
- 同行援護：視覚障害により移動に著しい困難を有する利用者の外出中の援護及び介護を行うもの
- 行動援護：外出中の行動に困難を伴う利用者の、外出中の援護及び介護を行うもの
- 療養介護：病院その他の機関で、介護と医療の提供が必要な利用者に介護等を行うもの
- 生活介護：障害者支援施設等で行われる日中生活の介護や援助、生きがいづくりを行うもの
- 短期入所：家族等による在宅介護を受けている利用者が、短期間施設に入所して生活を行うもの
- 重度障害者等包括支援：介護の必要性が非常に高い方に様々なサービスを提供するもの
- 共同生活介護：夜間や休日に共同生活を営むもの（共同生活援助に統合予定）
- 施設入所支援：施設に入所する方に、夜間や休日に生活介護等の援助を行うもの
- 自立訓練・生活訓練：障害のある方が自立した日常生活・社会生活を行えるよう訓練等を行うもの
- 就労移行支援：就労を希望する利用者に対し、一定期間、就労に必要な知識や技術の訓練を行うもの
- 就労継続支援（A型）：B型と同様だが、最低賃金以上の給与支払いを保障するもの
- 就労継続支援（B型）：一般就労が困難な利用者に対し、工賃を支払い、働く場を提供するもの
- 共同生活援助：おもに夜間に共同生活を営むのに支障のない利用者が共同生活を行うもの
段取り（所用期間６か月〜1年程度）
- 始める事業の要件を確認し、クリアすべき点を把握する
- 所轄庁の窓口（おおむね都道府県の障害福祉担当課）で事前相談を行う
- 施設を必要とする場合、物件を確保する
- 物件が使用可能か、どのように改築すればよいかを関係機関に確認する
- 物件を改築する
- 人的要件を満たせるよう、必要な人員を確保する
- 申請書一式を準備し、その都度所轄庁と相談を行う
- 要件をクリアした時点で申請を行う（おおむね1か月程度）
- 利用者を確保する
- 関係各所への手続きを行う
